御伊勢はんの鰹節
ごめんください。
今年春、会社の社長交代が行なわれ、息子が新社長となり、主人は会長となりました。
社長就任早々、伊勢神宮の参拝の機会があり、外宮及び内宮の神事の御祈祷はきちんとした正装で厳かにそれぞれで行われたそうです。
8名の演者での雅楽の中、4名の巫女さんの舞があり、まるで平安時代に居るように神々しく、ありがたく、すばらしい体験であったということでした。
外宮、内宮のそれぞれのお札をいただき、御神酒、米、塩、するめ、昆布、鰹節の御土産を頂戴しました。
その中の“鰹節一本”にとても感動した次第です。
小さい頃、味噌汁用に毎朝鰹節を削り器で削っていました。
今は真空パックの鰹節が当たり前になっているので、嬉しくて仕方がありません。
46年前の結婚祝いに栄養士仲間から鰹節削り器を頂き、何回か使ったまま、棚の奥にしまい込んでいたのをさっそく出して、孫達と一緒に削りました。
孫達は初めての経験にカンナ削りの大工さんみたいだと興奮していました。
鍋に水と昆布を入れしばらくしたら火にかけ、沸騰直前に昆布を取り出し、削った鰹節を入れ火を止め、出し汁を取ります。
昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸の旨味と香りが美味しすぎて、自然の旨味成分をいただける日本人で良かったとつくづく思います。
出汁取りを終えた昆布は細かく刻んで鰹節と一緒に軽めの佃煮にして御飯の上に振りかけていただきます。
お弁当の日には蔵の皆さんに冷やし味噌汁にしてミョウガ、青じそのせん切り、きゅうりの輪切り、氷を浮かせてお出ししたら好評でした。
新社長の就任祝いに❝御伊勢はん❞からの素敵なプレゼントと思いながら削っております。
本当にありがとうがんす。